マンガ雑多

面白かったマンガ感想を徒然と書いています

クセになる「ギャラリーフェイク」

 

ギャラリーフェイク(1)【電子書籍】[ 細野不二彦 ]

価格:540円
(2017/9/22 13:18時点)

2005年には一度完結:全32巻

その後不定期掲載:33巻に収録

2017年7月より、「ビッグコミック増刊号」にて新章がスタート

 

連載中:既刊33巻〜

 

あらすじ

かつては美術館の凄腕のキュレーターとして世界中に名を馳せ、確かな審美眼と神業の修復技術を持つ男・藤田玲司。今では東京で贋作専門の画廊を経営し、裏で盗品や横流し品を扱う闇の美術商としている。

https://bigcomicbros.net/comic/galleryfake/?release_date=all

 

 

1話完結で読みやすい

1話1エピソードの他、2話1エピソード、3話1エピソードと、中長編もいくつかあるが、基本的に1話完結。

人間関係は継続・発展はあるが、何巻からでも読める読みやすさ。

 

藤田 玲司

本作の主人公。

東京で贋作・複製などの美術品を専門に扱うアートギャラリー「ギャラリーフェイク」を経営している。

 

サラ・ハリファ

本作のメインヒロイン。

アラブの王族出身で、藤田に恋心を抱いている。

お金持ちでホテル住まい。とても可愛い!

 

美術品のためなら何でもしている主人公

題材は、絵画だけでなく、彫刻や陶芸、古美術、骨董品、民芸品、玩具等に至るまで様々。自分の興味のある分野が1つは見つかると言えるぐらい、幅広い!

 

そんな美術品達を心から愛していることが分かるところが好感的。

ただし、正規な方法ではない手段を用いて、美術品を売りさばいたりもしている。

しかしそこには主人公の確固たる信念があり、読んでしまったら「よくやった!」と思ってしまうから悩ましい。

勧善懲悪では語れない、そんな主人公と物語がこの作品の魅力でもあります。

 

恋愛要素も入っている

これが女性読者的には嬉しい要素!

主人公・藤田とヒロイン・サラちゃんの恋愛、だけかと思いきや・・・。

藤田は他の女性ともそういう雰囲気になっています。が、がですよ。それらの表現は全て藤田×サラちゃんのためのもの・・・!

という風に読めてしまうのが悔しい。やめられない。

青年マンガによくある、付かず離れずな関係の2人。それが2人のキャラに合っていて、また「恋人同士」だけでは語れない2人の絆のように感じられて、少女マンガ好きにも満足な組み合わせです。

ただし、この2人の関係性にだけ着目して読むと先は長過ぎます。

 

アニメ化もしています

ギャラリーフェイク BOX BLUE [DVD] 森川智之 新品 マルチレンズクリーナー付き

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 全37話

 

主人公・藤田の声は森川智之さんです。

 

個人的にはアニメよりも原作がオススメです。

原作で人気のあったエピソードをアニメ化した、という印象でした。

エピソードが原作とは違う順番だったりします。

ただ、最終回のエピソードとして「それを持ってきたかあああ」と個人的には「やられ」ました。

 

アニメ映像としてはとても綺麗なので、原作の絵柄が受け付けないって方でも見やすい絵柄になっていました。

 

個人的にココが好き!

主人公がかっこいい

かっこ悪いんです。

この主人公、とてもかっこ悪いんです。

お金が大好きでパチンコ三昧。着ている服はヨレヨレだし、無精髭だし、清潔感ないし。お風呂何日入ってないっけ?なんて台詞も飛んでいるほど!

 

けれどこの男は「有能」なんです。

 

能ある鷹は爪を隠す、なんていう言葉があります。

有能さを隠している方が便利だから、こんな風貌を装っているのか!?

 

その答えはNOです。

 

この男、世間の評価に興味がないんです。

誰に何と思われようと良いんです。だから自分を見繕ったりしないんです。

 

自分の信念があれば、その通りに行動ができれば、それで良い。という男です。

 

ついつい周りの視線を気にしてしまう私には、この男が凄くカッコよく映ります。

そして信念を有言実行させてしまう、執念がまたカッコイイ!

 

読むだけで「通」になれる

絵画といった芸術品がテーマの本作品、あらすじだけを見ると「堅苦しい」という印象を受けるかもしれませんが、全く逆。

むしろ俗物的にも思えます。

「芸術品」を通じて、人間の本性、泥臭さ。人間関係のややこしや等。人間の中身を見させられます。

濃厚な人間ドラマなマンガを読んでいるはずなのに、芸術品の説明が分かりやすくてスラスラ頭に入ってくる、とても不思議な感覚です。

作者が「上手い」んですよね。芸術品の説明台詞なのに、飽きずに全部読んでしまうんですよ。

なので1冊読むだけで無駄な(笑)知識もたっぷり入ってきます。

作品のモチーフ上、主人公は日本中・世界中を飛び回るので、旅行した時なんかに「あ、これ知ってる」なんていう既視感が。

小難しい分野の知識がスッと入ってきて、「物知りだね」なんて言われてちょっと鼻が高くなる経験が出来ます。

 

終わりに

大好きなこの作品を紹介したくて記事にしました。ら、何と連載再開しているじゃないですか!

ブログ作って良かった・・・!

また藤田に会える!嬉しい!

 

そして少女マンガ好きでもどっぷりはまらせてしまう、この作者は恐ろしい・・・!

 

そんなクセになる主人公・藤田とぜひ出会ってください。

 

ギャラリーフェイク(33) (ビッグコミックススピリッツ) [ 細野不二彦 ]

価格:596円
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