マンガ雑多

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”真田”に会える「朱黒の仁」

朱黒の仁(1) (Nemuki+コミックス) [ 槇えびし ]

 

完結済み:全3巻

 

あらすじ

 大坂の陣から今年で400年、戦国武将・真田幸村が今ふたたび蘇る! 戦国乱世に名を残し、400年経った現在でもわれわれを魅了してやまない武将・真田幸村。その華々しく散った死に様を実力派がスタイリッシュに描破した戦国活劇。

https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=16094

 

 

 真田の死に様を描いた作品

真田幸村と言えば、大河ドラマ真田丸」で知った人も多いと思います。

その「真田丸」の主人公、真田幸村の死に様が描かれているのが本作品です。

 

真田幸村と言えば?

 「真田幸村」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?

ドラマでしょうか?堺雅人さんでしょうか?

赤い集団でしょうか?戦隊ヒーローよろしく熱血漢でしょうか?

ゲームも有名ですね。

 

今でも沢山の作品に扱われて、愛され続けている「真田幸村」。

 

私は「徳川家康の首を討ち取った武将」として思い出します。

余談ですが、大阪には家康の首塚があったりするんですよ。

討ち取ったのが本物で生き延びたのは影武者だったとか、その逆だとか。様々な俗説があります。

 

真田幸村が、どうしてそこまでの執念をもって戦ったのか

そしてどうしてこれほど多くの逸話を残したのか

 

そんな疑問に1つの回答として用意されているような作品です。

 

まさに王道

是非読んで欲しい

大きな声で「是非読んで欲しい」と全力で言いたい本作品。

真田好きならハマる・泣く事間違い無しです。言い切れます。

 

武士としての生き様、父として、子として。

 

真田好きが思い描く「理想の真田」かもしれません。

絵柄もとてもカッコイイ!

そんなちょっとミーハーな真田ファンの心をがっつり掴むにも関わらず、この作品は「王道」なのです。

歴史マンガとして「王道」です。

 

王道展開

九度山に流刑された真田親子のシーンから、本作品は始まります。

監視役にバカにされる幸村の息子。

呑んだくれている幸村。無念の中、死んでいく昌幸の描写。

 

そして舞台は大阪へ。

 

秀頼の前で吐露される幸村の胸の内、そして決戦。

全てが王道展開であって、とても読みやすい。

 

心を追って、そして行動があって。心の変化があって、また物語が動いていく。

 

真田といえば複雑な「調略」のイメージがありますが、本作品はどちらかと言えば「心を追って」いっています。

だから女性は読みやすいのかもしれません。

 

心と言っても、恋愛モノローグがあるわけじゃないんですけど。

武士の心から幼い子供の心理、戦への恐怖や、生きること・死ぬことへの葛藤。

 

「武士の心」「武士になる者の心」を順番に追っていってくれている歴史マンガの王道たる作品です。

 

死さえも「仕掛ける」

真田幸村を語る上で欠かせない要因であり、本作の要。

これがどういう意味なのかは是非、本作品を読んで実感して頂きたい。

 

朱黒の仁(3) (Nemuki+コミックス) [ 槇えびし ]