マンガ雑多

面白かったマンガ感想を徒然と書いています

異世界転生系を読めなくさせる魔法の言葉

やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中3 (角川ビーンズ文庫) [ 永瀬 さらさ ]

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私の推し作家が新刊を出ますので、とりあえずよろしく!(雑い

まだまだ人気キーワード・ジャンルですね「異世界転生」。

転移やら召喚やら悪役令嬢やら。

私も好きなのでまだまだ色々読みたいです。

もっと流行ってて良いよ。

 

そんな時にとある漫画のセリフが刺さったので、共有しておこうと思いました。

このセリフ噛みしめたら異世界転生系を読むハードルがグググっと上がります。

めっちゃ上がります。悲しみ。

 

 

さて!そんな魔法の言葉。

 

の前に。皆さんは「物語」に何を求めたりしますか?

日常を忘れたかったり、世界に入りたかったり。

感情を起伏させたかったり、和みたかったり?

色々ありますよねー

 

私は歳を取ってからは、本当もう「山も谷もない平坦でちょっと笑える日常系」が大好きになりました。

物語の中ぐらい、ゆっくり穏やかに生きたい。

 

って思ってるんですけど。それでも唐突に「めっちゃ面白くて設定がなんかこうすごくてヤバい物語が読みたい!」って思う時があります。(語彙力)

異世界転生系は「穏やか」も「ヤバい」も共存する素晴らしいモチーフなので、そのどちらの欲求も満たすことができてとても好きです。

 

では、そんな異世界転生系で「ヤバい」方のハードルがとっても上がるセリフを言ってる漫画を紹介します!

 

信長のシェフ(22) (芳文社コミックス) [ 梶川卓郎 ]

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 こちら〜「信長のシェフ」になります〜

しかし問題のセリフが何巻に入ってるかは忘れました〜

全巻ぜひ読んでみてください!

 

で、終わらすのは流石に酷いのでちょっと紹介。

ちなみにこの作品はドラマ化もされてる有名作品なので、今更あらすじとかは・・・やっとく??

 

現代の料理人・ケンが目を覚ますと、そこは戦国時代だった!
現代での記憶をほぼ失っていたケンだが、その料理の腕前を武器に、戦国の世で生き抜く。そんな中、ケンの噂を聞きつけた織田信長は…。

信長のシェフ | 連載作品 | 一週間をユカイに生きる!・週刊漫画TIMES

 

 と、ちょっと「異世界転生」に当てはまる部分がありますね。はい。

主人公が戦国時代にトリップします!

そして、戦国時代にトリップしたのは主人公だけでなく主人公の同僚もトリップしてしまうわけです。

 

そこで現代知識=料理の腕前を持って、戦国の世を生き抜くわけですが・・・っていうお話。

異世界転生系と構成は一緒だと思います。

 

しかし異世界ではなく「戦国時代」。しかも信長。

まぁ普通に勉強してたら、大体の流れを知ってる時間軸に到達しているので、普通の異世界転生系よりも、チート力は上がりそう!って思いますよね。

でも実際はそんな事全くなかった。

 

自分を誰も知らない、自分も誰も知らない。

そんな世界に放り込まれて。普通に生きることの難しさ。

言葉はギリギリ通じるものの。衣食住全部ないわけですから。

人の親切に頼らざるを得ません。でも、そんな得体の知れない人に親切になれる余裕のある人ってどれだけいるのでしょうか?

親切に裏がない。そんなわけがない。

持ってる知識や技術、披露する場がなければ何にもなりません。

何より、エンカウント即斬りつけなんてされたら、現代社会で普通に暮らしている人間なら、避ける方法も防ぐ方法も分かりませんしね。

 

この段階で異世界転生系の初期幸運系は淘汰されます。

 

そして物語は次の段階へ。

 

ここからはちょっとネタバレも入りますので、「ネタバレなしで読みたい!」方はぜひ全巻熟読を!面白いですよ!

shukanmanga.jp

 

では、魔法の言葉編へ。

ところで現在の私は赤子抱っこしながら片手で打ってるんですけど、赤子が頭すりすりしてきます。良い匂いです。大変可愛い。そして誤字。申し訳ないけど、誤字は頑張って変換しください!

 

さて、「信長のシェフ」では主人公・ケンの同僚も異世界トリップしてしまいます。

そんな同僚の中の1人に「戦国時代で天下を獲る」と思ってしまった人がいます。

同僚も「現代人」ですからね。そしてそこそこの知識があれば「博識」になるわけで。

さらに「歴史」も知っているので「預言者」にもなれるわけですね。

彼は思ってしまうわけですよ。彼は欲を抱いてしまうわけですよ。

 

あら不思議。

 

これだけ書くと、よくある異世界転生系のテンプレじゃありませんか!

差異は自動的か受動的かぐらいでしょうね。

 

そして彼は戦国の世を駆け上ろうとする・・・

そんな彼に主人公のケンは言い放ちます。

 

「知っているだけで、我々は普通の人間なのだ」と。

 

記憶掘り起こしなので若干違うんだけど、概ねこんな言葉。

 

彼らがトリップした先は「戦国時代」。

誰も彼もが生き残りのために、天下を獲るために。

そして彼らが対峙するは「織田信長」に「明智光秀」。

今もなお彼らに現代人は魅了され、何より「歴史」に名を残す英傑に「歴史を知っている」程度で太刀打ちできるはずがない。

知っている程度。その程度、と言い切るのですよ。

胆力も気概も機転も、覚悟も。

何もかもが「現代人」では持ち合わせないものなのだ、と。

 

なんかもうね。「確かに」と納得させられてしまいました。

 

義務教育を受けただけ。一般的な会社で、すでに確立され、さらには基礎が構築・浸透されている場でしか発揮できない能力。

 

英傑と対峙した時に分かる圧力。

自分は簡単に切り捨てされる矮小な存在で。「使える」と思わせ続けること。

とか、何か色々思いつけしまうのですが。

「一般人」と「英傑」との差がよく分かるシーンでありました。

 

それでは!それらを「異世界転生系」に置き換えてみましょう!

あら不思議!

読んでる作品のアラしか見えない!

あら不思議!!!

ご都合主義ばっかりじゃないか!

あら不思議!!!!

ご都合主義に萎え始めるぞ!!!!

 

「ご都合」を打ち破って、打ちひしがれて。ボロボロになって。

それでも向かっていくその根拠がしっかりある作品読みたい症候群へようこそ!!!!

 

私はこの症候群にかかり、「現代知識を手入れたが、基本はベースは現代人じゃないキャラクター」というジャンルに安心感を得ました。

 

現代人、異世界で成り上がる。

みんな夢見るよね。

こことは違うどこかへ。そしたら「一般人」な自分も「何者か」になれるかもしれない。

そんな妄想を物語へと昇華しているんだから。

 

さぁそんな時に魅惑の「チート能力!」みんな欲しいチート能力!!!

わお!強いぞ!凄いぞ!!

でもきちんとした構成能力や、魅力的な世界観を構築してくれないと萎えるぜ!!!!

 

さぁそんなハードルを全て乗り越えた作品に出会うために!今日も隙あらば読書しましょう!!!