マンガ雑多

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もっと評価されてくれ!「ワールドトリガー」

【新品/あす楽】ワールドトリガー (1-23巻 最新刊) 全巻セット

価格:11,176円
(2021/7/29 11:33時点)

連載中:既刊23巻〜

 

あらすじ

その手に握るのは世界の引き金──

異次元からの侵略者「近界民」の脅威にさらされている三門市。そこに住む少し正義感の強い中学生・三雲修は、謎の転校生・空閑遊真と出会う。遊真の行動に振り回される修の運命は!? 最新型SFアクション!!

https://www.shonenjump.com/j/rensai/world.html

 

 

 

 

 *目次

 

とにかくもっと評価されて欲しい

こんな場所で漫画を探すような人にとっては今更なタイトルであろう「ワールドトリガー

それでも何回でも紹介されてくれ!

そしてもっと評価されて欲しい!!

 

言わずもがな、天下のジャンプ連載作品である本作品。

アニメ化は勿論、ゲーム化もされており、アニメ第3期は今年の10月から放送される。

 

の、割には知名度が低い気がするのは、筆者がこの作品が好きすぎるせいだろうか?

と言うわけで、ここでも愛を叫んでおこうと思う。

 

本作品は、「常人」たる主人公が正しく「成長」していく、「王道」たる「少年」漫画であると同時に。

大人が「青臭い」時代に想いを馳せ、少年の背を「正しく」押してあげたい「大人」たらんとしようと、「大人」の背まで押してくれる。

全年齢にオススメできるとてつもなく良作品です。

 

所謂「二次」と呼ばれる要素の少なさ

昨今の「作品」の盛り上がりに、欠かせないかもしれない要素になってきた「二次創作」。

これは公式の行間を読者が妄想する、と言うものだと筆者は思っています。

同時に、人と語らうツールであり、人が語っているのを見て興味を持ってしまうものだと思っています。

二次創作を掘り下げてるとそれは全部アウトーと言うまぁうん、デリケートゾーンなので、掘り下げは割愛。

 

さて、それでも「二次」を触れたのは、やはり昨今の「作品」の盛り上がりには付随してしまう要素かな、と思うところだからです。

 

と、ここで本作品の「二次」と呼ばれるものを目にした方はいらっしゃいますか?

 

残念ながら、筆者は目にしたことがありません。

探せば勿論あるのでしょうが、言い換えれば探さなければ目にしないと言うことです。

(さらにここで二次に対して追求するならば、「探さなければ目にしない」と言う現象は正しく二次創作であるので、ワートリ関連の二次創作達のルール遵守が素晴らしいと言えます)

(公式に見つかってはいけない、それが二次創作の暗黙のルールです)

(作者が「くれ」と公言してるものはその限りではない)

 

新しい作品に触れるきっかけが、SNS上での二次創作だった。と言う経験は、もう昨今では当たり前のことなのでしょう。

検索しなくたって、自分のタイムラインに流れてくるファンアートの数々。

その中に本作品が流れてきた事が、少なくても筆者にはありません。

 

そのことを推察するに、二次作家の琴線に触れる要素が本作品には限りなく少ないのだろうな、と感じます。

本作品の絵柄に付随するものや、人間関係に付随する「二次創作」。

 

しかしそれは本作品が「良質でない」とイコールになることは有り得ないのです。

 

「みんな描いてないから面白くない」

「萌える関係がないから面白くない」

 

そんなバカな。

 

いつから漫画作品は、二次創作有りきになったと思っているのか。

馬鹿馬鹿しい限りだ。

 

そもそも本編の中で、人間関係も何もかもが納得や満足が得られているのなら「二次創作」など不要であるのだ。

本作品は、本作品で全てが満たされてしまうから、蛇足になる「二次創作」が少ないのだ。

「二次創作」の多さで作品の良し悪しを語るのは、心の底から不快である。

 

ここまで筆者が書くのが「だってワートリ二次要素ないし」と声をかけられた経験によってであるため。少し語尾がキツくなってしまって申し訳ない。

 

漫画作品は、二次創作作家(心の底から二次関連の人を「作家」なとど呼ぶのは痴がましいと思っているけれど)達の「何か描きたいけど生み出せないから借〜りよっ」などと言うために存在してるわけはないのだ。

 

琴線に触れない、キャラデザやキャラクター背景。

これは一重に、「どこにでもいる平凡な」キャラクター達が。

ほんの少しのキッカケで「戦い」に赴く、と言う。

リアルな私たちにも起こりうる、そしてリアルな私たちでも戦えるのだ、と思わせてくれる要素である。

 

決して本作品は「萌える」ためにあるのではない、と言うことを今一度書いておく。

 

一度、一気読みをしてみて欲しい

さて、かなり熱く語ってしまったが、筆者が本作品にハマったのは「大規模侵攻集結後」である。

コミック的には大体10巻ぐらいだ。

ちなみにジャンプは毎週購読しているので、本作品の連載1回目から読むことは可能だった。

しかし読まなかった。もう一度言う、読まなかったのだ。

理由は端的に「面白くなかった」。

毎週読む中で、面白いと感じる事が出来なかったのだ。

 

そんな私に旦那が根気よく「これは良い作品だよ、正しく少年ジャンプの作品だ、読んだら絶対ハマるから」と。

結構言ってた。それでも読まなかった。

 

「少年漫画」に何を求めるでしょうか?

華やかなバトルシーン?ちょっとしたお色気シーン?

世界を敵に回したり?巨大な悪に立ち向かったり?高嶺の花を落としたり??

 

そう言った「派手さ」が本作品から感じられず、「ジャンプ」の中では霞んでしまっていたように思う。

 

きっと同じように思っている人も多いだろう。

そんな人にオススメしてるのは「一気読み」だ。

 

とりあえず10巻まで一気読みして欲しい。

1日1話ずつではダメだ。最低1巻の単位が必要だ。1日1巻以上だ。

 

と、すると本作品の構成力には驚かされるばかりだ。この構成を週間で書きながら考えていたのかと脱帽するだろう。

 

盛り上がりなどなかった、と言う感覚は「週間」で読んでいたために発生していたに過ぎない。

 

1巻と言う単位で読んだときに、1巻かけて盛り上がっていくのだ。

1話だけでは「ドカン!」と言う盛り上がりではない、1巻かけてじわじわと盛り上げていくのだ!そして「ドカン!」と盛り上がるのはその巻の終わりである。

次巻が気になって仕方がない!しかし、伏線も多数、戦闘考察も多数あり、何度も読み直し吟味しているうちに次巻が発売される!と言う素晴らしい流れだった。

(ここで過去形にしているのは、連載が月刊紙に移行したため、発刊スピードも落ちたために、指加えて待つ時間の長さよ。そろそろスクエアも買おうかと夫婦で話し合いをしている程に)

(しかし今買うと、単行本との隙間が発生するために、次巻を買った後に本誌購入が最適解と言う結論に至っている)

 

「1巻」と言う完成度の高さに、本作品の構成能力の素晴らしさが分かる。

 

この1冊の中で、盛り上がり要素を1つに定め、1冊の中で大きな盛り上がりを作る、と言うのはあの「ガラスの仮面」でも用いられている手法であるが。

何度も言うように、筆者は「ジャンプ」で「面白くなかった」と感じている手法だ。

これは「1巻」で読まなければ感じられないものである。

 

毎週の「読者の反応」は勿論大切であるが、「何が作品に対して大切か」を突き詰めた1つの形であると思っている。が、怖くてなかなか出来るものではない。

(読者の反応が悪ければ打ち切られてしまうのだから)

 

それでもとったこの手法を、ぜひ本を1冊手にとって味わってみて欲しい。

じわじわと蓄積されるフラストレーションが大きく弾けていく快感を、本作品は提供してくれるから。

 

楽しい集団戦法

本作品の魅力の1つ「集団戦法」

正しく「集団」で「戦っている」数少ない作品であると思う。

 

こと「少年マンガ」において、力のある1人が全部の局面を覆すのがザラなので。

とても珍しいなぁと言うのは筆者の率直な感想だ。

 

この集団戦法を可能としているのが、確かな設定。(設定言ってしまう)

奥の手は確かに存在するが、読者も推察できる域の「奥の手」がとても良い。

突然の神(原作者)の思いつきで大きな力が発生して、なんかこう覆されるとか。それ推理できんやんって言う推理小説とか、萎えるよね。

そんな事が発生しない!みんな守ってる設定!!

その「設定」の中での工夫が、キャラによって違うのが、当たり前だけどキャラクターの個性であって、とても魅力的。

 

みんな遵守してる設定なので、読者も一緒に考えれる。なのに、読者の考えを超えてくるキャラクター達、と言うところも魅力の1つだ。

 

この限られたルールの中でいかに戦うか。

このルールが変わることが基本的にないし、このルールを飛び抜けた存在も確かに存在するが、それは予め提言される。作者の思い1つでも変える事が出来ない、ワートリの世界のルールが。きちんと存在するために安心して読める。

そんな世界でいかに戦うか。それが戦略であり、この作品の評価ポイントである。

 

あと付け加えるのならば、それらのルールも突如として湧いて出たわけでなく、キチンと物語の中で歴史があるのが垣間見る事ができるのがとても良い。

それはワートリの世界に没頭できる大事なファクターです。

 

ファンタジー成分とリアルの塩梅が良い

本作品の設定、ネイバーやトリガーと言った要素。

それ以外はリアルの世界に値する。

リアルの世界に、ファンタジーを乗せているのだが。

ファンタジー要素がファンタジーでない、と言う点も良い。

 

「ファンタジーでない」と言うと語弊があるのだが。

 

とある魔法ファンタジーが好きな人が言ったのだ。「あの世界へ行けば、私は魔法で天下を獲れる」と。

果たして、そうであろうか。

「魔法が使える世界だったら何だってなれるのに」と言う表現が可愛らしく、とても幼稚だと思う。

しかしそう言った類の物語が多いのは、人は誰しもそう夢想するのだと言う証明でもあろう。

そしてその夢想を具現化するのが「少年少女マンガ」の1つの役目でもあると思う。

 

本作品が「ファンタジーではない」と筆者が思うのが、この「役目」たる部分を放棄している点である。

少年少女が戦う力を手に入れた世界。その世界において、戦いに必要な人間が持つ生態エネルギー「トリオン」。

これは人それぞれ量が決まっており、この量によって所謂「優劣」がある。

「ファンタジー」要素でも優劣があり、しかもそれは「努力」では覆らないものだ。

 

「魔法が使えたら何だって出来るのに」と言う世界においてさえも、努力で覆らない差を見せつけられる。

「ファンタジー」要素の真髄が「ファンタジーではない」と言う、何とも悲壮な状況だ。

その中で戦う少年少女達を見て、何も感じない訳がないだろう!!

 

使っているものは舞台は敵はファンタジーであっても、ベースが揺るがなくリアルなのだ。

 

誰しもがモブたる読者であり、主人公たる要素のない「主人公」が戦い駆け抜けていく様は「胸が熱くなる」以外で語れるものがあるわけがない。

 

誰でも主人公たる

故に、誰でも「主人公」たるのだと。本作品を読めば感じてしまう。

こんなネットの隅っこでただただブログで愚痴っている筆者であっても「主人公」たるのだ、と。

一歩、その一歩を踏み出す決断さえ出来れば、と。

みんな違ってみんな良いと体の良い言葉なんぞで語れない。

正しく「少年漫画」として「命がけ」で「誰でも主人公」たると体現していく本作品は、とても「胸熱」なのです。

 

終わりに

なんか分からないけれど、アクセス数が増えてるので今日も頑張って更新してみました。

筆者、何とビックリ2人の子持ちになってます。

この記事書く間にも何度も何度も何度も何度も呼び出しを喰らい。

もう本当、思考が定まらないし。また1から考えなきゃだしで。ストレス溜まるんですよね。

ストレスの原因は排除しないと子育てなんてやってらんないので、また更新ストップすると思うけど、同じ要因でストレス溜まるからカチカチと文章書いて消費しないとやってられんって言うのもあります。

思考を止められるのがストレスなので、そんな崇高な事を考えず「この作品よかった〜」って言うキャッキャふふふ感想を次は書き殴りたいと思います。

 

最後の方、かなりもう集中力も切れていて申し訳ない。

ただ本当、本作品は「一気読み」を推奨しているので、ぜひ5冊でも良いから読んでみて欲しい。

長い夏休みだ。5冊ぐらい一瞬で溶けるから。さぁ!

 

 

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